カムイのうた
トリプルアップ配給宣伝作品
2023年11月23日(祝)より北海道先行上映! 2024年1月26日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか、全国順次ロードショー!
私たちには何も許されなかった─
アイヌ民族の壮絶な歴史を描いた映画「カムイのうた」
本作は、全てに神が宿ると信じ、北海道の厳しくも豊かな自然と共存して生きてきたアイヌ民族の実話に基づいた物語です。北海道の先住民として独自の文化を築いてきたアイヌ民族は、やがて和人(大和民族)によって差別と迫害の日々を余儀なくされます。生活の糧であった狩猟・サケ漁が禁止され、住んでいた土地を奪われ、アイヌ語が禁止され、土人と呼ばれ差別されるのです。同じ民族ではないという理由だけで――。文字を持たないアイヌ民族は、自らの文化を口伝えで伝承するという独特の文化を持っています。それがユーカラと呼ばれる叙事詩。このユーカラを日本語に翻訳し「アイヌ神謡集」として後世に残した実在の人物・知里幸恵をモデルに彼女の壮絶な生涯を描いた作品が誕生しました。
主人公北里テルを演じるのは、世界で大ヒットしたNetfilix オリジナルドラマ「今際の国のアリス」やTBS「ドラゴン桜」、NTV「ネメシス」といった人気ドラマに出演、映画「あつい胸さわぎ」では主演を務め、若手実力派俳優として注目度急上昇中の吉田美月喜。テルに思いを寄せるアイヌの青年一三四(ひさし)を2015年公開の映画「ソロモンの偽証」での怪演で一躍注目され演技派として活躍している望月歩が演じています。そしてテルの叔母イヌイェマツを演じるのは、ミュージカル「レ・ミゼラブル」で世界的に脚光を浴びた島田歌穂。本作の主題歌も担当しています。更にテルに自分の言葉でアイヌの文化を後世に残すことを勧めたアイヌ語研究第一人者の兼田教授を加藤雅也が、その妻を清水美砂といったベテラン俳優たちが演じ、本作に重厚感を与えています。
そして本作のメガホンをとった菅原浩志監督は「アイヌ神謡集」の序文をダイナミックな映像で表現。四季折々の北海道の雄大な自然美をスクリーンに投影させ、自然と共存したアイヌの歴史を描き、「天真爛漫な稚児のように」を失いつつある現代の自然と文化に警鐘を鳴らしています。北海道という広大な大地が織り成す豊かな自然は、その恵みのもと全ての人類が共生するという自由の象徴として捉えることができるでしょう。
吉田美月喜コメント
私が演じたテルは実在された知里幸恵さんをモデルとしたアイヌ民族の女性です。
辛い差別や迫害の中、素晴らしく尊いアイヌの文化が消えてしまうことがないように生涯をかけてユーカㇻを書き残したその姿は、私達が生きていく上で大きな希望となることだと思います。
実際に日本で起きていた決して忘れてはいけない歴史の事実を、この映画を通して知っていただけるように精一杯演じさせていただきました。
望月歩コメント
一三四を演じさせていただきました望月歩です。
最初お話をいただいたときは、アイヌという言葉は知ってるけど詳しくはわからないという状態で、台本でこんなことがあっだったんだと驚きました。そこから色んなところに行ったり色んな方からお話を聞いたり、取材を通して作品への熱を高めていきました。この作品に関わる方々一人一人が熱量を出し合い出来上がった作品だと思います。ぜひ、劇場で観ていただきたいです。
島田歌穂コメント
私の父は北海道出身ですが、今回初めてアイヌの方々の悲惨な歴史に触れ、その中で大切に伝えられてきたユーカㇻを歌わせていただくことの重みに心が震える思いになりながらも精一杯歌わせていただきました。アイヌ民族としての誇りを胸に、まさに生命を削りながら偉業を成し遂げた知里幸恵さんのことを一人でも多くの方に知っていただけますようにと願っています。
清水美砂コメント
何故アイヌ民族の映画が出来ないの?長年思っていた私のもとに まるで"必然の出会い"の様にこのお話を頂きました。決して押しつけることなく 実話を基に静かに語るこの作品はアイヌそのもの! 作品に参加出来たことを誇りに思います!
"守るべき民族" 今こそ気付きの時だと思うのです。皆さんはどう感じますでしょうか?
加藤雅也コメント
私が演じた兼田教授という人物は、どんなことが起ころうとも、自分が信じたことは正しいという信念があり、物事をどんどん進めていく強烈なキャラクターです。私はこれまで冷静でクールなキャラクターを演じることが多かったのですが、本作では自分のペースに周りを巻き込んでいくという情熱的な人物をとても楽しく演じることができました。
ストーリー
アイヌの心には、カムイ(神)が宿る──
学業優秀なテルは女学校への進学を希望し、優秀な成績を残すのだが、アイヌというだけで結果は不合格。その後、大正6年(1917年)、アイヌとして初めて女子職業学校に入学したが土人と呼ばれ理不尽な差別といじめを受ける。ある日、東京から列車を乗り継ぎアイヌ語研究の第一人者である兼田教授がテルの叔母イヌイェマツを訊ねてやって来る。アイヌの叙事詩であるユーカラを聞きにきたのだ。叔母のユーカラに熱心に耳を傾ける教授が言った。「アイヌ民族であることを誇りに思ってください。あなた方は世界に類をみない唯一無二の民族だ」 教授の言葉に強く心を打たれたテルは、やがて教授の強い勧めでユーカラを文字で残すことに没頭していく。そしてアイヌ語を日本語に翻訳していく出来栄えの素晴らしさから、教授のいる東京で本格的に頑張ることに。同じアイヌの青年・一三四と叔母に見送られ東京へと向かうテルだったが、この時、再び北海道の地を踏むことが叶わない運命であることを知る由もなかった・・・。
CAST
吉田美月喜、望月歩、島田歌穂、清水美砂、加藤雅也
STAFF
監督・脚本:菅原浩志
プロデューサー:作間清子
主題歌:島田歌穂
製作:シネボイス
製作賛助:写真文化首都「写真の町」北海道東川町
配給:トリプルアップ
宣伝:MUSA
上映時間:125分
© シネボイス